
訪問看護をやってみたいけど…訪問看護はベテランの仕事でしょ?
訪問看護師に対して「ベテランの仕事」というイメージを持たれている方も多いでしょう。
実は今さまざまな年代で、未経験で訪問看護を始めて活躍している方は多くいらっしゃいます。

私も、学生時代から訪問看護に興味があり、20代で訪問看護師として働いた経験があります。
みんなはじめは未経験です!興味がある方にはぜひ挑戦してみていただきたいので、この記事では訪問看護の仕事内容を紹介していきます。
訪問看護師の仕事内容
訪問看護師は、利用者様のご自宅に伺って看護ケアを提供するお仕事です。具体的な内容について、以下でご説明します。
体調確認、薬の管理
ご自宅に伺って疾患や症状に合わせてバイタルサインの測定やフィジカルアセスメントをします。基本的なことですが、一番重要なケアです。
などを観察します。
問題に気づいた際には、その場で医師やケアマネージャーと連携したり、場合によっては救急車を呼んだり、といった対応をとることもあります。訪問看護師が異常を早期発見することで、疾患の悪化を防げることもあるため、とても重要なケアです。
ご家族様のケア
訪問看護においては、家族ケアも重要です。介護方法や医療ケア方法についてアドバイスします。ご自宅の環境や、利用者様とご家族様の生活スタイルに合わせて、おむつをチェックするタイミングや内服の時間などは調整が必要です。よりよい療養生活を送れるよう、情報提供しアドバイスします。
また、在宅療養中のご家族は不安や悩みを抱えていることも多いため、労いの言葉をかけたり、相談にのらせていただいたり、精神的にサポートするもあります。
在宅での医療的ケア
在宅医療でも、高度な医療的ケアがあります。
利用者様の疾患に合わせて、さまざまな医療的ケアを実施します。
日常生活の支援
入浴介助やおむつ交換、食事介助など、日常生活の支援も行います。基本的にはヘルパーさんが行うことの多いケアではありますが、転倒リスクが高い方の入浴介助や、誤嚥リスクが高い方の食事介助などは看護師が行うこともあります。
日常生活のケアから、皮膚トラブルや嚥下困難などの異常を発見したり、アセスメントに繋げられたりすることもあるため、重要なケアです。
看護師によるリハビリ
看護師がリハビリすることもあります。ベッド上での関節可動域訓練から、屋外での歩行訓練などさまざまです。
病棟勤務では理学療法士や作業療法士がリハビリすることが多いですが、在宅では看護師がリハビリする機会も多くあります。理由は、金銭的な都合でたくさんのサービスを入れられないことや、病状が重く看護師による観察をしながらリハビリする必要があることなどです。
リハビリ経験がない方も多いため、勤務先で研修する場合もあるようです。
多職種連携
訪問中や訪問の合間に、医師やケアマネージャー、薬剤師、ヘルパーなどと連携をとります。多くの場合、訪問看護師は利用者様と最も頻繁に顔を合わせる医療従事者です。
看護師が状態変化に気づいて早めに連携をとることで、病気の進行に気づいたり異常を早期発見したりすることにつながります。
地域への営業活動
訪問看護では、看護師が営業活動することもあります。病院の患者様と違い、地域の利用者様がご自身で訪問看護を依頼しにくることはほとんどありません。病院の医療連携室や地域包括支援センターなどに、困っている方はいないかを聞きに行ったり、実際にご自宅で行える訪問看護のケアを相談したりして、訪問看護の対象のご利用者様を紹介していただくことがほとんどです。
訪問看護師の1日の流れ

訪問看護師がどんな1日を過ごしているのか、経験談も交えてご紹介します。
1日のスケジュール
| 8:20-8:40 | スケジュール確認、情報収集 |
| 8:40-8:50 | 朝礼 |
| 8:50-9:00 | 移動 |
| 9:00-10:00 | 訪問①60分 |
| 10:00-10:20 | 移動、連携 |
| 10:20-11:20 | 訪問②60分 |
| 11:20-11:50 | 移動、営業 |
| 11:50-12:20 | 訪問③30分 |
| 12:20-12:30 | 移動(事務所へ戻る) |
| 12:30-13:30 | 休憩 |
| 13:30-15:00 | 訪問④90分 |
| 15:00-15:10 | 移動、連携 |
| 15:10-16:10 | 訪問⑤60分 |
| 16:10-16:20 | 移動 |
| 16:20-16:50 | 訪問⑥30分 |
| 16:50-17:00 | 移動(事務所へ戻る) |
| 17:00-17:20 | 申し送り |
| 17:20-18:00 | 記録や書類作成など |
これは、自転車で訪問した1日の流れです。
東京23区内は自転車、地方では車で訪問することが多いようですが、これは勤務地によりさまざまです。
訪問先で緊急対応が発生して時間が押してしまったり、利用者様のご都合で急遽キャンセルが発生したりして予定通りいかないことはありますが、病棟などと比べるとある程度スケジュール通りに1日動けます。
訪問件数の平均
1日4件〜6件程度が平均です。
立ち上げたばかりのステーションでは、
訪問が少なく営業活動が主になったりするケースもあります。
勉強しておきたいこと
未経験で訪問看護を始めるにあたり、勉強しておいた方が良いことを解説します。
基本的なフィジカルアセスメント
訪問看護では、基本的に利用者様の家で、1人で対応しなくてはいけません。先輩看護師や医師に報告・相談する前に、自分で観察とアセスメントができるように、基本的なフィジカルアセスメントの知識は身につけておきましょう。

疾患に関しても、もちろん知識をつけていく必要がありますが、
慌てて勉強しなくても大丈夫です。
訪問看護では診療科を問わずにさまざまな疾患の利用者様へ対応することが多いため、受け持ちの利用者様に合わせて勉強を進めていくと良いでしょう。
保険制度について
訪問看護ステーションにも事務の方がいらっしゃることは多いですが、訪問看護師も保険制度を理解しておく必要があります。
利用者様が受けられるサービスを紹介できたり、ケアマネージャーと適切な情報共有をしたり上で保険制度の理解は重要です。
以上、知っておくと役立ちます。
訪問看護師の大変なこと
訪問看護を始めるにあたり、漠然とした不安を感じている方も多いでしょう。

ここでは、私が訪問看護師として勤務して大変だったことを紹介します。
緊急時の対応
一番不安だったのは1人での緊急対応でした。実際、訪問したら利用者様が倒れていた、急変していた、といったことに遭遇したこともあります。
この時は、先輩看護師にビデオ通話で相談して無事対応できました。
相談する前に、自分である程度アセスメントできるよう、準備しておくのが重要です。
自転車移動
雨の日も雪の日も自転車移動するのは大変です。暑い時期や寒い時期も毎日自転車なので、暑さと寒さの対策が重要です。

一方で、自転車移動は気分転換にもなります。ナースコールもなく、怖い先輩もいない時間は私にとって大好きな時間でした!
休みづらいことも
基本的には、事前にスケジュール調整ができるため、休みやすいのが訪問看護の特徴です。
一方で、利用者様の中には曜日や時間の指定があったり、担当を指名される方もいらっしゃったりすることもあるため、どうしても休みづらいこともありました。
まとめ
訪問看護師はベテランの仕事と思われがちですが、実はどの年代でも、未経験から勤務している方は多くいます。フィジカルアセスメントや保険制度の知識は、勤務しながらでも習得可能なので、やってみたい方はぜひ訪問看護に挑戦してみてください!
1人で訪問するのが不安な方は、教育体制やサポート体制が充実しているところを選ぶのがおすすめです。「教育体制充実」「20-30代が多い」などで検索したり、転職エージェントの方に相談したりしてみましょう。
看護師の資格や経験を使える様々な仕事や、その探し方はこちらの記事で紹介しています。

